目次
ヴァナ・ディールの言葉には人類の歩んできた歴史が詰まっています。
装備の歴史を紐解いて見ましょう!
意外と知らない装備の由来
FF11のサービス開始当時から、各装備品は日々身に纏っています。装備名などもはや見慣れてしまい、ジャーキンと言えば革の鎧、メイルと言えば金属の鎧、と名前を聞けば大体どんなものか脳裏に浮かびます。
しかし、なぜジャーキンやメイルと言うのか、馴染みすぎて特に気にも留めて来ませんでした。
先日、Twitterで次のような会話をしていました。
ネタ的には面白いね。
ルーツを探るのは私的には大好きだね。ただ部分的に散らばってて纏まってはいなさそう。
— 秋月螢雪@FF11_Asura (@AkitzukiKeisetz) October 27, 2020
装備のルーツについて探して見ましたが、まとまった情報は見当たりませんでした。
個人的に、ルーツを探ったりすることはとても興味があるので、この機にまとめて見ようと思います。
甲冑マニア岩尾賢一氏の世界
FF11の世界設定は、プランナー岩尾賢一氏がその全容を作り上げたとされています。世界史や戦史、武器、防具、軍事に精通し、甲冑のコレクターとしてもスクウェア・エニックス社内では有名人だったそうです。ヴァナ・ディールの人物や装備品、アイテムなどは岩尾氏の監修で命名されました。トールキンが「指輪物語」で神話を再構築したように、岩尾氏もまたヴァナ・ディールで神話と戦史の世界を再構築したと言えます。
先日のツイートの中で、ホマム装束の由来を少し調べてみました。
ホマム一式で、部位を表す言葉を調べてみたよ。
こちらは全部イタリア語が元になってて語源を辿れるね。
マノポラ → マニピュレータ みたいに。頭:https://t.co/ZDndktVGOJ
胴:https://t.co/Idtspa0wA9
手:https://t.co/Kr8rGvdJ53
脚:https://t.co/l1GNQK33L2
足:https://t.co/lMHPSyJhQ1— 秋月螢雪@FF11_Asura (@AkitzukiKeisetz) October 27, 2020
身体の部位を表す単語はぞれぞれ、頭:ツッケット、胴:コラッツァ、手:マノポラ、脚:コッシャレ、足:ガンビエラ、となります。
日本語ではカタカナ表記になり語源の痕跡が失われていますが、元のアルファベットに戻して探っていくと、そのルーツが見えてきます。
例えば手の部位を表すマノポラのアルファベット表記は「Manopolas」です。これは現代のイタリア語でドアノブやバイクのハンドルなどを表す言葉です。
英語で「Manipulate」は「操作する、操る」などを意味し、その語源は手を表す「manu、mani、main、mand」などです。
操作方法を記載したマニュアル (Manual)、手を入れて点検・整備するメンテナンス(Maintenance)、手の爪に塗るマニキュア (Manicure)、操作の命令を与えるコマンド (Command)など、すべて手を意味する「manu、mani、main、mand」が語源です。
人を意味する「Man」も、手を使って発展してきたことに由来します。
このように、装備品などの名称は語源という人類の歴史と密接に繋がってきます。そしてそれらの名前は、岩尾氏が古代の歴史や文化、思想などの深いところまで精通していたからこそ、表現に落とし込まれたものと言えます。
世界設定がなぜ大事なのか
世界設定はヴァナ・ディールの基礎になっている部分で、バトルコンテンツなどで遊んでいるときは中々見えてこない所です。
しかし基礎だからこそ、この部分がしっかりしていないと違和感に満ちた世界になってしまいます。
例えば装備の名称が次のような単純な法則で命名されていたとしましょう。
頭:〇〇の帽子
胴:〇〇の服
手:〇〇の手袋
脚:〇〇のズボン
脚:〇〇の靴
〇〇の部分だけが装備ごとに異なるような世界観だったらどうでしょう。
おそらく多くの人は違和感どころか気持ち悪さすら感じるのではないでしょうか。世界観に何の膨らみも無くなります。
基礎だからこそ世界設定はとても大事なのです。
装備の分類をどう考えるか
ヴァナ・ディールに存在する装備は他を圧倒します。
カテゴリで分類することができますが、分け方もいろいろあります。
一例として次のような分け方が考えられます。
- 素材で考える。金属、革、繊維、骨など。
- 重さで考える。重装備、中装備、軽装備など。
- 地域で考える。欧州系、中東系、東南アジア系、東方系、アメリカ系など。
装備を作成する合成スキルは主に、鍛冶、革細工、裁縫です。骨細工は装備とアクセサリの両方をカバーします。他の合成スキルはアクセサリや調度品などを作成するためのスキルです。
素材で分類すると、合成スキルとの分類に近くなるので、今回は金属系の甲冑を例に取ります。
装備品の名称は主に、アイアン+チェインメイルなど種別を表す単語と部位を表す単語の組み合わせとなっています。
部位を表す単語はルーツに直結するものなので、概要編では甲冑の各部位の由来を紐解いて行こうと思います。
甲冑の装備品名の由来
甲冑の装備品名は次のようなものがあります。鎧や帷子(かたびら)などの東方系は別記事で書きます。
やはり一番種類が多いですね。岩尾氏の甲冑愛を感じます。
部位 | 名称 |
頭 | ヘルム、アーメット、サリット、チェラータ、シャレル、バシニット、ツッケット |
胴 | メイル、アーマー、スケール、プレート、 ブルスト、コラッツァ、キュイラス、コラジン |
手 | ガントレット、ミトン、ハントシュ、ヘンツェ、マフラ、マノポラ |
脚 | クウィス、ブリーチズ、ディヒリン、コッシャレ、ディル、サブリガ |
足 | グリーヴ、サバトン、ソルレット、ガンビエラ、シュー |
カタカナになっているので元の形が失われていますが、アルファベットに戻すと共通点が見えてきます。
頭から順に見ていきましょう。
甲冑の頭部位
ヘルム、アーメット、サリット、チェラータ、シャレル、サラド、バシニット、ツッケットのアルファベット形は次のとおりです。
Helm, Armet, Sallet, Celata, Schaller, Salade, Bascinet, Zucchetto
いくつか共通点が見えてきます。
ヘルム(helm)、サリット(Sallet)、チェラータ(Celata)、シャレル(Schaller)、サラド(Salade)の語源は、インド・ヨーロッパ祖語の kel (ケル:覆う)です。
語形の変化は母音の交換、二重母音化、子音の交換などで起こります。
「k」の音は「h」は「c」にも近く、kel(ケル)、hel(ヘル)、cel(セル)は同根です。「c」は「s」になり、sel (セル)にもなります。
「kel」は、「hell」天井を覆われた地獄、「cell」周囲を覆われた刑務所の独房、「cellar」地下室、「color」色をつける顔料、などの語源でもあります。
Helm:ヘルムは、頭を覆うもの、兜などを意味するドイツ語です。語源の Kel にもっとも近い語形です。
Armet:アーメットは15世紀ごろイタリアで開発された頭と首を完全に覆うタイプの防具です。バイザーが開閉できます。
Sallet:サリットは後頭部を保護するために後部が広がっているのが特徴的です。後に改良され、目を保護するバイザーを備えるようになりました。
バシニットに替わる戦闘用ヘルメットとして、15世紀の間にイタリア、ハンガリー、西部、北部ヨーロッパで採用されていきました。Sallet はおそらく英語形です。
Celata:チェラータはアーメットの一種で着用者の頭を完全に覆うタイプの防具です。革新的な職人の作ったものをチェラータと見なすようになったようです。15世紀ごろから、イタリア、フランス、イギリス、スペイン、オランダなどで使われ始めました。Celata はおそらくイタリア語形です。
Schaller:シャレルは流線型の形状が特徴的です。バイザーが備わっています。15世紀に普及しました。Schaller はおそらくドイツ語形です。
Salade:サラドは、サリット、チェラータ、シャレルのおそらくフランス語形です。
Bascinet:バシニットは14世紀にイタリアで開発された防具です。首元まで覆われ、頭頂部が尖っているのが特徴です。初期のものは顔面が露出していましたが、後にバイザーや鎖のネットで保護されるようになりました。サリットに置き換わるまで使われました。
Zucchetto:ツッケットはカトリック教会の聖職者が被る円形の帽子です。FF11では、どういう経緯で兜扱いとなったのかは不明です。
甲冑の胴部位
メイル、アーマー、スケール、プレート、ブルスト、コラッツァ、キュイラス、コラジンのアルファベット形は次のとおりです。
Mail, Armor, Scale, Plate, Brust, Corazza, Cuiras, Korazin
語源はおそらくそれぞれ異なります。Mail(古フランス語:Maille)、Armor(インド・ヨーロッパ祖語:Ar)、Scale(インド・ヨーロッパ祖語:Sker)、Brust(インド・ヨーロッパ祖語:Bhreu)、Korazin / Corazza / Cuirass (古ラテン語:Corium) と推測されます。
Mail:メイルは金属のメッシュで作られた防具です。その歴史は古く、紀元前3世紀には使用されていたようです。現存する最古のメイルは、スロヴァキアとルーマニアで発見されました。
語源は詳しくは分かっていません。フランス語でシャツを意味する Maillot (マイヨール)の源 Maille の可能性があります。
メイル系の派生には、Hauberk (ホーバーク)や Byrnei (バーニー)などがあります。
Hauberk(ホーバーク) は少なくとも太腿の真ん中までの丈があり袖つきのものを指します。Hauは古ヨーロッパ圏で「首」を表す Hals、Berk は「守る」を意味するインド・ヨーロッパ祖語「bhergh」が語源ではないかと考えられます。
Byrnie(バーニー)はアラビアの長くてゆるいフード付きマント「Burnoose(バーノース)」に影響を受けたカロリング朝 (800–888)のメイルです。正確な構成は歴史家の間で論争が続いています。
Armor:アーマーは戦闘用の防具を意味します。Armor と言う単語は中世の古フランス語に出てきます。語源はインド・ヨーロッパ祖語で「つなぐもの」を意味する ar です。ar は Arm や Army、Art、Alerm など様々な語形に発展しています。
Scale:スケイルは金属や革などの小片を布や革の下地に貼り付けた鎧です。Scale は鱗のことで、小片を貼り付けた形状が鱗のように見えることからScale Armor (スケイルアーマー)と呼ばれています。語源はインド・ヨーロッパ祖語で「切る」を意味する Sker だと考えられます。紀元前1400年ごろから中東で作られ始めたと考えられています。
スケイルアーマーの発展型に古代ローマ兵の鎧ローリーカ・セグメンタータやローリーカ・セクアマータがあります。FF11ではファイターロリカとしても実装されています。古代ローマの剣闘士をテーマにしたラッセル・クロウ主演の映画「グラディエーター」でも見ることができます。
Plate:プレートは胸部または全身を覆う金属板で構成された鎧です。板金鎧とも呼ばれます。金属製の甲冑全般を指す場合もあります。語源はインド・ヨーロッパ祖語で「平ら、手のひら」などを表す Pel です。Pel は Ple や Pla の形にも変化し、Plane(平原)、Plant(平野に生える植物)、また p が f に変化した fel からは feel(手のひらで感じる)、field(平地)などに発展します。
プレートアーマーは14世紀~16世紀ごろのヨーロッパでもっとも発展しました。この頃の様子は Jousting と呼ばれる馬上槍試合をテーマにした故ヒース・レジャーの映画「Rock You」で窺い知ることができます。
Brust:ブルストは、おそらく Kastenbrust (カステンブルスト)と呼ばれる15世紀前半のドイツ(神聖ローマ帝国)のプレートアーマーと考えられます。Brustはドイツ語で胸を表し、その語源はインド・ヨーロッパ祖語で「煮える」を意味する Bhreu (ブリュゥ)です。煮えて泡立つ様子、発酵して膨らむ様子などを連想し、呼吸で膨らむ胸を表すようになりました。他には、Bread(パン)も小麦粉をこねて発酵させ膨らんでいく様子が元になります。
Corazza:コラッツァは鎧を意味するイタリア語で、胸と背中を守る防具です。胸と背中の2つの部品から成るものを指すようです。この構造は現代の防弾チョッキに受け継がれています。古代ギリシャ時代(紀元前600年頃)には使われていました。後述の Cuirass と語源は同じで、皮膚や皮を意味するラテン語の Corium、さらに遡れば「切る」を意味するインド・ヨーロッパ祖語の Sker になります。
Cuirass:キュイラスは Corazza の英語形です。鎧、胸当て、装甲、鱗甲など、硬いものを意味します。ドイツ語形は Küriss、スペイン語形は Coraza、フランス語形は Cuirasse となります。
Korazin:コラジンは、オスマン・トルコ帝国の兵士Sipahi (スィパーヒ) が装備していたメイルの一種です。その語形から、おそらく Corazza / Cuirass と同根と考えられます。
甲冑の手部位
ガントレット、ミトン、ハントシュ、ヘンツェ、マフラ、マノポラのアルファベット形は次のとおりです。
Gauntlets, Mittens, Handschuh, Hentze, Mufflers, Manopolas
Gauntlets:ガントレットは5本指が独立した手を保護する防具です。glove を意味する古フランス語 gant 、古ラテン語の wantus などが語源ではないかと考えられます。
Mittens:ミトンは親指と他の4本指で分けたグローブです。語源は詳しくは不明ですが、真ん中を意味するインド・ヨーロッパ祖語の medhyo から派生した Middle の系譜の可能性があります。
Handschuh:ハントシュも5本指が独立したグローブです。ドイツ語形です。こちらは手を表す hand が入り込んでいるので分かりやすいですね。語源はインド・ヨーロッパ祖語で「つかむ」を意味する ghend です。ghend は get(手に入れる) と hand(手) に別れます。
Hentze:ヘンツェは親指と他の4本指に別れて手を保護する防具です。ドイツ語形です。こちらも hand が入り込んでいます。
Mufflers:マフラは11世紀から12世紀ごろに着用されはじめた指なし手袋に似たチェーンメイルミトン「Muff」が元になっていると考えられます。
Manopolas:マノポラはドアノブやグリップを表すイタリア語です。現代ではグローブを指すことは少ないようですが、先に書いたとおり手を表す Mani が含まれているので、手に関連する単語なのだと想像ができます。
甲冑の脚部位
クウィス、ブリーチズ、ディヒリン、コッシャレ、ディル、サブリガのアルファベット形は次のとおりです。
Cuisses, Breeches, Diechling, Cosciale, Dir, Subligar
クウィス:Cuissesは太腿を保護するための鎧の一種です。フランス語の Cuisse は「太腿」を意味します。太腿の後ろを覆うタイプと、覆わないタイプがあります。イギリスのクウィスは太腿の後ろを覆わないタイプです。
ブリーチズ:Breechesは16世紀から17世紀にかけてヨーロッパの男性が着用したゆるやかな脚衣の一種です。英語形。フランス語では haut de chausses (オー・ド・ショース)となります。半ズボンのように膝から下がなく、足に履きものが必要になります。
ディヒリン:Diechlingは太腿を保護するための鎧の一種です。ドイツ語ですが、原型はよく分かりません。Ritter-Nerd(騎士マニア)には、ドイツ語で各部位の名称が示されています。
コッシャレ:Coscialeは Cuisses のイタリア語形です。Cosciaはイタリア語で「脚」を意味します。
ディル:Dir はまったく不明です。甲冑図鑑が届いたらくまなく探してみます。
(2020年11月25日追記)
新紀元社の武器甲冑図鑑に載ってました。ディル (Dir) はウマイヤ朝(661-750)の戦士が着ていた膝の長さまであるチェーンメイルとのことです。FF11では脚装備扱いですが、膝の長さまであるところから転用されたのだと考えられます。
サブリガ:Subligarは古代ローマ時代に穿かれていた下着の一種 スブリガークルム (Subligaculum)が元になっていると考えられます。Sub は「下」を意味する接頭辞、「Lig」は亜麻、リネンの語源「Ling」ではないかと想像されます。亜麻の下着、と考えると分かりやすいですね。古代ローマ時代の剣闘士も身につけていました。
サブリガと言う短縮形にされたのは、おそらくシステムの文字数制限からでしょう。
しかし、スブリガと発音するよりは、サブリガの方が圧倒的に親しみやすさがあるように感じます。このあたりの語感や響きも、命名にはとても重要なポイントだと言うことが分かります。
甲冑の足部位
グリーヴ、サバトン、ガンビエラ、ソルレット、シューのアルファベット形は次のとおりです。
Greave, Gambiera, Satabon, Solleret, Schuh
グリーヴ:Greaveは脛を保護するための防具です。脛は皮膚と骨が接しているため、脆弱な部位です。この部位を守ることの重要性は古くから認識されていました。ヘレニズム時代(紀元前4世紀)の重装歩兵は、すでに脛当てを装備していたようです。語源は12世紀の古フランス語 greve との説がありますが、詳しくは分かっていません。
ガンビエラ:Gambieraは膝を意味するイタリア語です。Greave のイタリア語形と考えられます。
サバトン:Sabatonは足を守る甲冑の部位を指します。1300年頃には出現していました。時代によってつま先の形状が異なり、つま先の長いものは王や爵位を持つものにしか履くことは許されませんでした。鉄の靴は歩兵にとっては機動性を損ないますが、馬に乗る騎士にとっては足は格好の標的になるため不可欠な装備でした。語源はフランス語で妨害を意味する Sabotage の元になった木の靴 Sabot(サボ) と考えられます。さらに bot は インド・ヨーロッパ祖語で足を意味する Ped の語形が変化したものと思われます。
ソルレット:Solleretは足を守る甲冑の部位です。サバトン(Sabaton)に進化する前の形がソルレット(Solleret)と呼ばれます。語源は Soil(土) やSole(靴底) と同じくラテン語の Solum(基底) と考えられます。
シュー:Schuhは足にまとう防具です。語源は古北欧語で「覆う、包む」を意味する Skeu です。足を覆う靴(Shoe) のドイツ語形です。鉄の靴はアイゼンシュー (Eisenschuh)と呼ばれ、Sabaton や Solleret と同等のものを指します。
装備の名称から紐解く人類の歴史
甲冑の部位の名称から、由来や語源を探ってみました。
多くの単語が、インド・ヨーロッパ祖語と言う原初の単語に行き着いたのは注目に値することではないでしょうか。
言葉と言う絶大な情報伝達手段を手に入れた人類が、世界中に広がっていく過程でも祖語を軸に様々なバリエーションの言語に発展していったのはとても興味深いものです。
そして一見繋がりの無さそうな単語も、語源を辿ると共通点が多く、人類の歴史を理解するのに役立つことが分かってきます。
まとめ (20周年記念に向けて)
岩尾賢一氏の脳内を探るような感覚でこの記事を書きました。
まず、日本で普通の生活を送っているだけでは、Diechling(ディヒリン)やKorazin(コラジン)と言う単語に出会う機会はほぼありません。
インターネットがここまで発達した今だからこそ、私も辛うじて探し出すことが出来ましたが、FF11が企画されていたであろう20年ほど前には筋金入りの甲冑マニアしかその単語は知り得なかったはずです。
アルティマニアのインタビューにもあるように、設定に関しては未だ岩尾氏の頭の中にあって表に出てきてないものも多々あるようです。
この記事を書くにあたり、語源に関する知識はヴァナ・ディールイングリッシュの記事でも参照した山並陞一氏の著書がとても助けになりました。興味のある方はぜひ手にとってみてください。
FF11の20周年記念には、値段が張っても出版部数限定でも良いので、FF11版「シルマリルの物語」のようにヴァナ・ディール トリビューン クロニクルよりも更に濃厚な岩尾氏の頭の中全部出しきった設定資料集などを企画して欲しいですね。
期待せざるを得ません!
以上、意外と知らない装備の由来 概要・甲冑編 でした。