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従来と一線を画す支援ジョブ 風水士
「グロリッチのマレーズをワイデンのせて距離をとって設置してください!」
この文章が解読できる方はこの記事を読むまでもなく熟練の風水士かと思いますので、そっとブラウザバックをしてください。
風水士は「インデ系」「ジオ系」の2種類の風水魔法を駆使して支援するジョブですが、その効果を最大限発揮するためには各魔法の仕様、アビリティの使い方、効果的な装備の選択と使い分けが必要になってきます。ジョブ取得はこれからだけど風水士をやってみたい、という方のためにこの2種類の風水魔法の仕様について本記事で解説していきたいと思います。
風水魔法とは
大地を流れる龍脈の力を導き、「コルア」と呼ばれる一定の範囲内に様々な影響を及ぼすことができる。(用語辞典より)
風水魔法を唱えると、対象範囲を薄い膜のようなモヤが覆いかぶさり、この膜の範囲の中で様々な支援効果・弱体効果を与えることができる魔法です。この膜のようなフィールドを「コルア」と呼びます。ここでいう対象範囲は、「風水士自身を中心とした範囲(インデ系)」、「『羅盤』と呼ばれる対象物を設置した場所を中心とした範囲(ジオ系)」を指します。
風水魔法のスキルについて
風水魔法に関連するスキルは「風水魔法」と「風水鈴」の2種類があります。
風水魔法スキルはその名の通り、風水魔法を使うことでスキルが上がります。
風水鈴スキルは「風水鈴」と呼ばれるレンジスロットに装備するものであり、これを装備することで風水鈴スキルが機能するようになります。風水鈴を装備した状態で風水魔法を詠唱すれば、風水鈴スキルが上がるようになります。
風水魔法と風水鈴のスキル値の合計が900になった場合に、詠唱する風水魔法の効果の最大値が得られるようになります。詠唱する際は、スキル値合計900になるような装備選びをしましょう。
「風水魔法+」というプロパティ
ジオ系・インデ系魔法がそれぞれ効果を発揮する数値に対して、「+〇」の分だけ効果が上乗せされるプロパティです。例えばインデインやインデストなどのステータスアップ系魔法は「『+〇』の数値×2」の分だけステータスがアップし、インデリジェネは「『+〇』の数値×2/SEC」の回復量がプラスされることになります。「風水魔法+」のプロパティが付いている装備は下記の通りです。
分類 | 名称 | 風水魔法+ | Lv |
片手棍 | イドリス | 風水魔法+10 | IL119 |
風水鈴 | エミネンベル | 風水魔法+3 | 99 |
デュンナ | 風水魔法+5 | 99 | |
ネポテベル | 風水魔法+5 | 99 | |
首 | バグアチャーム | 風水魔法+5 | 99 |
バグアチャーム+1 | 風水魔法+6 | ||
バグアチャーム+2 | 風水魔法+7 |
この「風水魔法+」のプロパティですが、該当する装備を複数装備しても加算はされず、装備しているものの中で一番効果の高いものだけが効果適用されます。従って、世の風水士は装備を揃えていく傍らでエルゴンウェポンである「イドリス」を取得していくことが一つの目標となります。
風水魔法解説(インデ系)
インデ系の基本的な仕様
インデ系の魔法は、「風水士自身を中心とした範囲内にいる味方に対して強化支援を行う、または範囲内にいる敵モンスターに対して弱体効果を与える」魔法です。詠唱した後は風水士自身がインデ魔法のターゲットとなる相手に自身の魔法影響範囲内に入ってもらうよう移動する必要があります。
インデ系魔法が効果発動中は、詠唱した風水士自身(エントラストの場合は、ターゲットになったパーティメンバー)に風水発動中のアイコンが付きます。
取得方法
魔法のスクロールと同じく、「風水盤」と呼ばれる風水魔法用スクロールがアドゥリン港にて販売されているので、ここで購入・使用することで習得できます。
港にいるこちらのNPCから購入できますが、レベル後半に覚える魔法はかなり高額です。
インデ系魔法の効果時間
インデ系魔法の効果時間は180秒(3分)です。ここに、装備品で「インデ系効果時間+〇〇」のプロパティが付いた装備を付けた状態で詠唱することで効果時間を延ばすことができます。
風水魔法解説(ジオ系)
ジオ系の基本的な仕様
ジオ系魔法は「羅盤」と呼ばれる光る球体を設置することで、羅盤を中心に展開されるコルアの中で効果を発揮する魔法です。インデ系魔法と違い、羅盤を設置することで風水士自身が敵のそばに寄らなくても支援効果や弱体効果を付与することができます。
羅盤の性能
①設置後は常にスリップがかかっている
羅盤を設置した後はログウィンドウのそばに羅盤の現在HP量がバーとして表示されます。名前は「Luopan」となっています。羅盤は以下の条件によって消滅します。
- スリップダメージや敵からのダメージによりHPが0になる
- 設置した風水士が戦闘不能になる/魅了状態になる/エリアチェンジする
- 特定のアビリティを使用した際の意図的な消失
上記の条件が満たされない場合でも、設置後10分で自動的に消滅します。
スリップダメージですが、何もない素の状態で設置した場合は「24HP/sec」のスリップが、アビリティ「サークルエンリッチ」を使用した場合は「30HP/sec」のスリップとなります。巣の状態で設置した場合に何も対処をしないでおくと、3分30秒でスリップダメージにより消失してしまう事になります。
②設置時間を延ばすには
設置時間を延ばすには「スリップダメージを抑える」「敵からの被弾を抑える」といった対策を羅盤に施す必要があります。
スリップダメージを抑える
羅盤はペット扱いであり、防具についているプロパティも「ペット:〇〇」という表記の効果が付与されます。そこで、羅盤を設置したあと「ペット:リジェネ+〇」という効果が付いている防具に着替えることでリジェネの数値分だけスリップダメージを相殺することが可能です。
前述したとおり、素のスリップ量は「24HP/sec」であるため、装備で「リジェネ+24」以上のプロパティを付ければスリップダメージによる消失を防ぐことができます。サークルエンリッチの場合はリジェネ+30が必要となります。
敵からの被弾を抑える
羅盤はデフォルトで「被ダメージ-50%」の効果が付与されており、「被ダメージ-87.5%」がキャップとなっています。不足している37.5%を装備で補うことになりますが、この表記が256分率であることから、40%まで装備で補っておく必要があると言われています。
羅盤の設置について
①敵やパーティメンバーに向けて直接設置する
魔法を詠唱する際、サブターゲット(青いカーソル)が出ますが、<stnpc>の場合は敵モンスターに直接、<st>や<stpc>では自分や他のパーティメンバーにカーソルが向きます。そのまま決定することでターゲットした相手に向けて羅盤を設置することができます。
※マクロの記述の際は、敵向けのものか味方向けのものかでサブターゲットの記述方法が違うので注意しましょう。
②グラウンドターゲットを使う
魔法詠唱前にサブターゲットを出した状態で、マクロを呼び出すボタン(キーボードで言うと「ctrl」や「Alt」)を押しながらコマンドカーソル移動キーを押すことで、サブターゲットを敵モンスターやパーティメンバーから離した場所に設置することができます。これを「グラウンドターゲット」と呼びます。また、グラウンドターゲットの移動速度はテキストコマンド「/groundtargetst 1~100」で変更することができます。厳密には移動速度が上がるのではなくカーソルの移動距離が長くなるといった数値なので、100にすると移動距離が延びる分設置場所の微調整が難しくなるので注意が必要です。
ターゲットに直接設置する場合も、グラウンドターゲットを使って設置する場合も、「ターゲットが動いている場合には設置場所がズレる」というデメリットがあります。設置の際は相手が止まったことを確認してから詠唱しましょう。
取得方法
ジオ系魔法の取得方法は、「同じ効果を持つインデ系魔法を習得した状態で特定の『Geomantic Reservoir』を風水士が調べる」といったものです。Geomantic Reservoirの場所はヴァナ・ディールの各地にあり、距離が遠くすべてを取得するには若干手間がかかります。
ジオ系魔法詠唱に関するマクロ記述例
ジオ系魔法を詠唱する場合は、「スキル900と風水魔法+のプロパティを反映させて詠唱する」「詠唱完了後に羅盤維持用装備に切り替える」の工程が必要となります。私が実際に使用しているマクロの記述例をご紹介いたします。
最初の2行の着替えはファストキャストです。2部位で15%ほどです。その後サブターゲットが出現します。この状態でマクロ呼び出しボタン(CtrlまたはAlt)を押すことでグラウンドターゲットに移行し、設置場所を指定させることができます。
決定ボタンで詠唱開始する段階でequipset063(スキル900+風水魔法+のプロパティが反映された装備)に切り替わり、wait4のあとにequipset067(羅盤維持用待機装備)へ変更されます。wait4の間に詠唱が完了する算段となっています。
風水魔法関連アビリティ
風水魔法に関連するアビリティもやはり独特であり、それぞれ適切な使い方が出来なければ真価を発揮することはできません。ここではアビリティの特徴などについてまとめます。
インデ系魔法に関係するアビリティ
エントラスト
通常、自分自身にしか唱えることができないインデ系魔法を、パーティメンバーに向かって詠唱することができます。これはパーティメンバーを中心にコルアが展開されるため、風水士自身のコルアとは別のコルアによる支援効果が発動されるようになります。
インデ系魔法は1キャラクターにつき1種類のみ保持できる仕様なので、オデシージェールのスタートのラウンジでパーティメンバー全員にエントラストによるインデ系魔法を配ってからボスへ突入する、という光景もよく見られます。
注意点として、「エントラストで詠唱した風水魔法に『風水魔法+』のプロパティは適用されない」という点です。エントラストを使う際はイドリスの風水魔法+10の効果が付与されないため、ガーダにオーグメントで「インデ系効果時間+」を付与したものを装備して使用することが一般的です。
ジオ系魔法に関係するアビリティ
ジオ系魔法に関係するアビリティはSPアビリティを含めて様々にあります。重ねがけできないもの、アビリティを使うタイミングに違いがあるなど注意点もあります。
フルサークル
展開済みの羅盤を任意で消失させます。羅盤は原則、風水士1名につき1個しか設置できないので、効果の入れ替えや誤って設置した際の撤去などに用いられます。副次効果として、フルサークルで消失する際に風水士のMPを回復させます。回復量は、消失させた羅盤の残りHPに依存します。
ライフサイクル
自身の現在HPの1/4を羅盤に分け与えることで、羅盤のHPを回復させることができます。こちらはストンスキンをかけている状態であればHP減少量の一部をストンスキンで肩代わりすることができます。
装備による「ライフサイクル+〇」のプロパティは、+1ごとに1%の回復量アップとなります。アビリティ使用時に装備することで効果を発揮します。
エンデュアエマネイト
羅盤のスリップ量をおよそ30%ほど減少させます。スリップ量24HP/secのところ17HP/sec前後に減少させることができます。注意点として、サークルエンリッチと同枠扱いであり、サークルエンリッチ使用済の羅盤にこちらのアビリティを使用しようとすると「羅盤はすでに同じアビリティの効果を得ています!」というログが表示され使用不可となります。
サークルエンリッチ
羅盤設置後に使用することで、現在設置中の風水魔法の効果を25%アップさせる代わりに、スリップ量も25%アップします。つまり、スリップ量が30HP/secまで増加するということになります。エンデュアエマネイト使用済みの羅盤に対しては使用することができません。
グローリーブレイズ
次に唱えるジオ系魔法の効果を50%上昇させます。ただし、設置直後の羅盤のHPが最大値の1/2になっています。この減った分のHPはライフサイクルで回復させることが可能です。
デマテリアライズ
設置済みの羅盤が敵モンスターからのダメージを受けなくなります。効果時間は1分で、ジョブポイントの効果により最大20秒延長されます。
メイドハレンション
メリットポイントで取得するアビリティで、羅盤を消失させて範囲内のパーティメンバーのHPを回復します。能力値1でHP回復量を5%アップします。バグアパンツのオーグメントにより能力値1ごとの回復量が7%になります。
レイディアルアルカナ
メリットポイントで取得するアビリティで、羅盤を消失させて範囲内のパーティメンバーのMPを回復します。能力値1でMP回復量を3%アップします。バグアサンダルのオーグメントにより能力値1ごとの回復量が4%になります。
コンセントリクパルス
羅盤を消失し、範囲内の敵にダメージを与えます。ダメージ量は羅盤の現在HP量とほぼ同じ程度です。ジョブポイントの効果により最大で20%ダメージがアップします。
ジオ系・インデ系共通のアビリティ
ボルスター
レベル1から覚えているSPアビリティです。ボルスター効果時間中に詠唱した風水魔法の効果を2倍に引き上げます。ただし、マレーズなど効果に上限値が設定されているものはそれを超える数値にはなりません。また、グローリーブレイズとの効果は重複せず、ボルスターの効果が優先されます。
インデ系魔法はすでに詠唱済みであってもボルスターを発動した瞬間効果が2倍に引き上げられます。
ジオ系魔法は、ボルスター発動前に設置済の羅盤には効果を発揮しないため、ボルスター発動後に改めて詠唱する必要があります。
バグアチュニックのオーグメントにより、効果時間が+30秒されます。
ワイデンコンパス
レベル96で覚えるSPアビリティです。ワイデンコンパス効果時間中に唱える風水魔法のコルア範囲を2倍にします。ジオ系の場合羅盤からの効果範囲が広がるため、範囲攻撃が危険な敵の場合は少し距離を離して設置することが可能となります。
こちらはボルスターとは違い、インデ系魔法もジオ系魔法もワイデンコンパス発動前に使用済みのものには効果を発揮しません。
風水魔法運用のための注意事項
敵弱体系風水魔法と敵対心について
敵モンスターに対して弱体効果を与えるものに類する風水魔法は、その効果を発揮するためには対象モンスターのヘイトリストに載っている(=相手に何かしらの敵対行動をとっている)必要があります。
例えばジオ系魔法は一番最初に相手モンスターに直接設置する場合、それそのものが敵対行動となります。しかしながらその対象モンスターが討伐されたあと別のモンスターを連れてきた場合、すでに設置済みの羅盤の効果はそのままでは機能しません。インデ系魔法の敵弱体は風水士自身が相手のヘイトリストに載っていなくてはなりません。
この場合、コルアの範囲内に入ってきたモンスターに対して直接敵対行動をとるか、同じパーティにいる既に敵対行動をとっている味方PCへケアルやプロテスなどの強化魔法を唱えるなどして風水士自身が相手のヘイトリストに載る必要があります。
- 実例:パーティメンバーのナイトがすでに設置済みの羅盤の範囲内に敵を複数引き連れてきた場合は、以下の手順ですべての敵モンスターのヘイトリストに載ることができます。
①ナイトが、引き連れてきた複数のモンスターすべてに対して、範囲魔法(バニシュガやサポ青での範囲魔法など)を使用して敵対行動をとる。
②風水士が、ナイトに対してケアル・プロテス・バ系魔法など何かしらの強化魔法を唱える。 - オススメはサポ白でバ系を唱えることで、近くにいるすべてのパーティメンバーに対して一回で強化魔法を唱えることができるため、メンバー各々が個別に敵を連れてきた場合でもすぐに羅番の効果を乗せることができるようになります。
例外として、アンバスケードに限っては戦闘が始まった瞬間に参加しているパーティメンバー全員がすべての敵モンスターのヘイトリストに載るため、上記のような敵対行動を個別に行う必要はありません。
まとめ
記事冒頭の「グロリッチのマレーズをワイデンのせて距離をとって設置してください!」の答えとしては、以下の通りとなります。
①ワイデンコンパスを発動する②グローリーブレイズを使用する③ジオマレーズを選択し、その際にグラウンドターゲットで敵から少し距離を取ったところに設置する④サークルエンリッチを使ってさらに効果をアップする
こうした単語の省略のやり取りは割と日常的に行われます。なかなか難しいものですが、本記事を読んでいただければその効果や利用方法などが理解できるかと思います。これから風水士を始める方の助力になれば幸いです。
以上、0から始める風水士(風水魔法基本仕様解説)でした。